足元に転がるマスカラ



まだ日が昇らない時間に起きて大阪に向かった。


外は空気がびゅんびゅん動いているようで忙しない。空気の匂いはもう冬だった。外に出ると東の地面にほど近いところは赤く染まっていて、トラックはズンズンごうごうと走っている。観光バスのガイドさんはカチッと制服を纏い、きっちりお化粧をしていた。日本の朝は早い。どこからが朝なのか。とにかくみんな真面目だ。賢いのか、馬鹿なのか、強いのか、弱いのか。

上を向くとオリオン座がある。嗚呼、ずっとずっと遠くにあるんだなあ思った。もう少し季節が流れると、私にとってむず痒い季節になる。多分、この感覚は死ぬまで覚えていると思う。

右手と左手、いつも犠牲になるのは利き手の方。がしがしに冷えるが、反対の手はポケットの中で悠々とぬくぬくと血を巡らせている。

駅に着く頃には、東の赤い部分は太くなり、オリオン座は地面に近づいていた。


この日は夏に展示に参加してくれた女の子と科学館へ。そして、午後にはずっと話をしてみたかった女の子に会いに。



この初めましての女の子がもうとびきり素敵な子で、明日も生きようと思わせてくれるような時間だった。ただ自分の空っぽさを痛感して本日何もできず、部屋はぐちゃぐちゃ。散らかりたい放題。わはは。


明日で2016年、残り50日。それじゃあ、おやすみ。



2016 . 11 . 11



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わたしの生きたい世界で生きたっていいじゃない

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